自然素材の家ってどんな家?使われている材料は?
自然素材の家とは、人や地球にやさしいエコ断熱や、無垢材、漆喰、珪藻土などを取り入れた住宅のことを指します。「割高になるんじゃないか?」「メンテナンスが大変なんじゃないか?」といったイメージがあり、踏み切れないという方も多いのではないでしょうか。自然素材の家には、それ以上にたくさんのメリットがあります。大切な家族の心と体の健康を願うなら、ぜひご検討ください!
「自然素材の家」で何が変わる?
そもそも自然素材の家とは、具体的にどのような家を指すのでしょうか?調べてみると実は「自然素材の家の定義」はなく、一般的には「無垢材や漆喰などの自然素材を使って建てられた家」を指すようです。
では、「自然素材の家」に住むことで、私たちにどのような変化があるのでしょうか?自然素材によってもたらされるメリットは、大きく分けて2つあります。
1つ目は「家族の健康が守られる」ということ。実は、健康と室内の空気環境は大きく関係しています。空気を決める要素は3つ、温度・湿度・清潔さ。自然素材の家は木の断熱作用で室温を、木が呼吸することで湿度を快適に保つことができます。有害な化学物質を発生させることなく、むしろ空気中の有害物質を吸着する性質をもつ自然素材もあります。さらに木が発する「フィトンチッド」という揮発性物質は、木の香りの元に含まれる成分で、殺菌効果とともに人をリラックスさせる効果があります。他にも無垢材はダニを寄せ付けない効果があり、アレルギーの心配も減りますね。思いっきり深呼吸したくなるような家、それが自然素材の家なのです。
2つ目のメリットは「環境が守られる」ということ。特に無垢材は計画伐採で山の環境を守り、地産地消の観点から地域経済の活性化にも一役買っています。環境を守ることは子供の未来を守ることにつながり、地元経済の活性化は自分たちの生活にも関わってくることなんですね。
このように、自然素材の家に住むことは「ただ生活する」だけでなく、「家族の健康と快適な生活を守る」ことにもなるのです。
森林浴によるストレスホルモンの減少自然素材の家ってどんな材料が使われている?
多くの会社が「自然素材の家」を建てる時によく使う素材は決まっているので、それぞれの特徴についてご紹介します。会社によってそれぞれ標準仕様だったりオプション仕様だったりするので費用については確認が必要です。
- 無垢材
- 合板や集成材と異なり、原木から使用する形状で切り出された木材のこと。質感や風合い、木面の美しさを活かした家づくりが可能です。柱や梁、フローリングなどの床材として使用されることが多く、木自体がもつ調湿作用によって、快適な屋内環境を作り出します。
- 漆喰
- 消石灰に麻糸やワラなどの繊維と「ふのり」などの粘着性物質を加え、水で良く練った塗り壁材のこと。外壁・屋内壁や天井に使用されることが多く、燃えにくい建材として建築基準法で認められている不燃材料です。
- 珪藻土
- プランクトンの死骸が海底で堆積して化石化した土のこと。漆喰と比較して柔らかく、屋内壁の塗り壁材として使用されることが多いです。珪藻土には無数の小さな穴が開いており、調湿作用があります。
- セルロースファイバー
- 古新聞や段ボールを再利用して作られる断熱材のこと。ホウ酸や硫酸アンモニウムを添加して作られることにより、高い断熱性能・吸湿性以外にも難燃性、防虫作用があります。原材料の古紙は廃品回収品ではなく、市場余剰品が使われるので安心です。
コストはやっぱり高いの?
自然素材は、その素材自体の価格や量、加工の手間などにより、どうしても安価な合成のものよりは高くなってしまいます。ただしそれは、短期的な視点で見た場合。建売住宅では大幅なリフォームをしない限り難しい「子や孫の代まで住み続けられる家であること」や「自然素材を使用することで有害物質や化学物質の発生がないため健康に良く、余分な治療費の心配が不要」など、長期的視点で見た場合にはコストパフォーマンスに優れているといえます。
また自然素材の家の施工会社は大手ハウスメーカーと違い、自然素材を求める人が自ら施工会社を探して来るケースも多く、多額の人件費や広告宣伝費をかける必要がないため建築費に大きく利益を乗せることはありません。同じ大きさの家で比較した場合、単純な価格比較では自然素材の家の方が多少高くなりますが、長期的な価値とその後の暮らしの快適さ・家族の健康を考えると「すごく高い」というわけではないと思います。