無垢材フローリングはメンテナンスが大変って本当?
無垢フローリングの塗装の種類
「木の家は長期優良住宅」「正しくお手入れすれば、100年、200年住宅として利用可能」という文言をよく見ますが、無垢材のメンテナンスはちょっと難しそうな気がしますよね。ですが、実際にはそんなに大変なものではありません。無垢フローリングの塗装には「UV」「自然塗装」「無塗装」の3種類がありますのでそれぞれどのようなものなのか、お手入れはどうしたらいいのかをご紹介します。
UV塗装・ウレタン塗装のお手入れ
メンテナンスが一番簡単なのが、この「UV」「ウレタン」塗装です。これは無垢フローリングを硬化した塗膜で覆うもの。光沢が良く、汚れが付きにくい一方で、コーティングされるため表面の質感が変わり、静電気によってほこりが付着しやすいという側面も。
- 日常的なお手入れ
- フローリングワイパーを使用するか、乾いた雑巾で乾拭きします。静電気があるので、フローリングワイパーがおすすめ。表面をコーティングしているので、水拭きはやめたほうがいいですね。液体をこぼした時にはすぐに拭き取り、大きなゴミや隙間に入ったゴミは掃除機で吸い取りましょう。
- 大掃除
- どうしても乾拭きでは落としきれない汚れが付いてしまった場合には、中性洗剤を薄めた水に浸した雑巾を固く絞って使います。その後、乾拭きをします。基本的に水拭きもワックスがけも不要です。
自然塗装のお手入れ
天然由来のオイルや蜜蝋を使った仕上げで、無垢フローリングの表面から浸透させるものです。UV・ウレタン塗装と違い、無垢材の質感を損なうようなことはありません。自然素材であることも安心できますね。
- 日常的なお手入れ
- フローリングワイパーを使用するか、乾いた雑巾で乾拭きします。静電気がないので、窓を開けて風を通すだけでもある程度ほこりは取り除けます。特に汚れている部分は、硬く絞った雑巾で汚れを拭き取ります。大きなゴミや隙間に入ったゴミは掃除機で吸い取りましょう。
- 大掃除
- 雑巾でも取れない汚れは、各オイルメーカーが専用のワックスクリーナーを販売しているので、それを使用して汚れを取り除いた後に乾拭きしましょう。もしくは紙やすりやサンドペーパーで削り取ることも可能です。ただし、削った後はオイルの塗布が必要となります。また1~2年ごとに定期的にワックスがけも必要ですが、その場合は必ず塗装されたオイルと同じメーカーのワックスを使用しましょう。
無塗装のお手入れ
無塗装とはその名の通り、なにも塗装をしていない状態です。出来上がりは紙やすりやサンドペーパーで削った状態の「サンディング塗装下地」と、カンナで表面を仕上げる「カンナ仕上げ」の2種類があります。木の質感や風合いがそのまま残る一方で、汚れがすぐにしみ込んで取れなくなってしまいます。掃除は出来ますが、「きれいな状態を保つ」メンテナンスとしては一番難しいです。色の濃い木材の場合、靴下や洋服にその色がついてしまう場合がありますし、あまりおすすめ出来ないですね。
- 日常的なお手入れ
- 「カンナ仕上げ」の場合は自然塗装のお手入れと同じ方法になります。「サンディング塗装下地」はおすすめしません。入居前にオイルを塗りましょう。
- 大掃除
- 「カンナ仕上げ」の場合、日常的なお手入れで落ちない汚れはカンナを使って削ります。紙やすりやサンドペーパーの使用はやめましょう。
建築してくれた工務店・住宅メーカーに聞いてみよう
何よりも一番確実なのは、施工会社に確認することです。塗装の種類や最適なメンテナンス方法・頻度など、きちんとした工務店やハウスメーカーであれば丁寧に教えてくれます。
木の家は自分でメンテナンスすることも楽しみのうちの一つなので、わからないことや不安なことはすぐに相談してみましょう。最適な状態で長く住み続けるために必要なことですから、アフターメンテナンスがしっかりしていて、建築後も気軽に相談しやすい施工会社を選ぶことが大事ですね。私がおすすめしている坂元植林の家では定期点検はもちろんのこと、建築後も補修やメンテナンスのアドバイスをしてくれるのでとても助かっています!